八木彬のルーキーイヤーを振り返ってみる

千葉ロッテマリーンズ

昨年ドラフト5位で社会人の三菱重工Westからマリーンズに入団し、リリーフとして22試合に登板した八木のルーキーイヤーを振り返ってみましょう。

選手名鑑 33 八木 彬

千葉ロッテマリーンズ公式サイトより引用

八木は八戸学院光星高から東北福祉大へ進学し、社会人野球の三菱重工West(当時の三菱重工名古屋)に入社します。入社後は同僚の森翔平(2021年ドラフト2位で広島東洋カープに入団)とともに主戦投手となり、2021年の日本選手権では全国の舞台でもマウンドを経験し、ドラフト候補選手として注目されます。その後、同年のドラフト会議にてマリーンズから5位指名を受け、プロの世界に入りました。

森翔平&八木彬投手、いざプロの世界へ!三菱重工West硬式野球部/Professional Baseball Draft/MHI Baseball Team

ルーキーイヤーの八木は、オープン戦から150km/hを超えるストレートと落差の大きいフォークボールで三振や凡打を築きます。3月2日のオリックス戦では、1イニングをわずか8球で抑える完璧なピッチングを見せました。

【ラオウ斬り】八木彬『最速153㌔・1回8球でピシャリ』
スポーツナビより引用
スポーツナビより引用
スポーツナビより引用

先頭の後藤を2球でセンターフライに打ち取ると、続く杉本は三球三振。最後の太田はスライダーを連投してショートゴロで打ち取り、三者凡退に抑えました。オープン戦の時点では、対戦相手がほぼ初対戦なのもあったのか、威力のあるストレートとキレのある変化球に翻弄されており、八木のピッチングが冴えわたっていました。

オープン戦で結果を残した八木でしたが、開幕一軍メンバー入りを果たすことはできませんでした。同期入団の廣畑は開幕一軍だったため、八木が開幕一軍入りを逃したのは正直驚きました。その後はファームで調整を続けることとなります。

5月15日に初の一軍昇格となり、同日3点ビハインドの8回にプロ初登板を果たします。オープン戦で好投したオリックス戦相手に三者凡退で締め、堂々のデビューを果たします。

【堂々デビュー】八木彬『最速154㌔ストレート・キレ抜群フォーク』
スポーツナビより引用
スポーツナビより引用
スポーツナビより引用

大城、杉本、頓宮と対戦し、いずれもストレートやスライダーでカウントを稼ぎ、フォークで打ち取るという投球スタイルでした。その後5試合に登板し、5月は6登板で無失点と素晴らしいピッチングを見せました。

防御率登板先発完投完封無四球QS交代完了勝利敗戦ホールドHPセーブ勝率投球回打者被安打被本塁打奪三振奪三振率与四球与死球暴投ボーク失点自責点QS率被打率K/BBWHIP
5月0.00600000500000624301015.00200000.1365.000.83
月別成績 – スポーツナビより引用

しかし、6月になると投球に陰りが見られ打ち込まれるケースが目立ち始めます。

特に対左打者との相性が悪く、中でもオリックスの吉田正尚には2試合連続で本塁打を打たれるなど苦しい登板が続きました。

【衝撃の“場外未遂”】吉田正尚『超特大HRはZOZOマリンの照明直撃!?』
スポーツナビより引用
【マッスル対決】吉田正尚『“幕張のきんに君”から2試合連続HR』
スポーツナビより引用

2試合ともにストライクを取りにいったストレートを痛打される結果となり、一軍で活躍する打者の高い壁を実感することとなりました。

その後、2度の登録抹消がありながらも1軍で22試合登板し、シーズンを終えました。9に迫る高い奪三振率を残しましたが、被打率4割の対左打者をいかに抑えるかが課題になっていきます。変則投法ではないため対右打者の専用機ではなく、1イニングをしっかりと抑えてもらうことを首脳陣も期待していると思うので、自主トレを共にする先輩の益田などから吸収し、飛躍してほしいと願っています。

防御率登板先発完投完封無四球交代完了勝利敗戦ホールドHPセーブ勝率投球回
3.63220000130000022.1
打者被安打被本塁打奪三振奪三振率与四球与死球暴投ボーク失点自責点QS率被打率K/BBWHIP
96253218.46802099.2912.631.48
2022シーズン成績 – スポーツナビより引用
打者被打率被打数被安打被本塁打奪三振与四球与死球
右打者.17141701420
左打者.40045183760
対左右別成績 – スポーツナビより引用

益田から助言を受けた成果を喜びに満ちた独特な表現で説明した。「体幹を使って腕に力を入れずに投げることがちょっとずつ出来てきた。リリースだけでピッというような球がいくようになった。今までは全部力入れてバアッっという感じだったんですけれど、スッてやってパチッという感じはある。1年間戦い抜くためには、自分の中では正解だと思ってやっています」。ブルペンでの投球でも球の勢いなどに変化が出始めている。

【ロッテ】八木彬「スッてやってパチッ」体幹重視の益田直也プロデュース合同自主トレで手応え

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